備忘録

かしこまりましたディスティニー

アンダースタディ

林くん初の外部舞台決定ということで、今年の夏はいつもとは違う夏になりそうな予感。発表された時は林くんが何故!?今まで演技に余りピンときていなかったのだが(失礼)今年の歌舞伎の雪女で「雪女」「男」「語り手」の一人三役を華麗に演じ切っていたのでそれからの流れなのかなと。林くんと言えば歌が上手いという印象が強いけれど、普段の声も舞台のセリフもいい声なので、それがきっとお芝居にも生きているのだろうなぁ。共演は同じジャニーズから演技派高田くんとお馴染み舎弟の仲田くん。

 

おもちゃ屋の上にある劇場。ジャニーズだとふぉ~ゆ~兄さんが使ったことがあるらしい。私は今回はじめて行きました。劇場がビルの上にあるというのは中日劇場(名古屋)みたいな感じか。中はいい感じの雰囲気で受付の奥にはお花。ロビーには少しだけ座るところがあったけれど、今回幕間がなかったのであまり使用はしなかったかな。客席は300人ほどのキャパで当日券&立ち見もあり。立ち見は最終列の後ろに手すりがあり、それにもたれながら見る。番号が振ってあって青劇の立ち見なんかに近い感じ。話に聞くに結構暑いらしかった。

 

  • STORY

舞台づくりに日々翻弄する演出家とミュージカル・オーディションで補欠となり”アンダースタディ”として活動する3人の物語。演出家からの喝を受けながら、いくら努力しても出番がない不安定な日々を過ごす3人の若手俳優。そんな時、アクシデントが勃発してステージに立てる日が!3人のアンダーの中からたった一人の出演が決まったのだ。その采配を振る演出家と一度は結束が固まっていたアンダーたちの心模様を実際のステージで描いていく。(フライヤーより)

 

  • 舞台

舞台は奥が一段高くなっていて、上手側に階段がありそこから登れる。転換はなしで最後までそのまま。セットには舞台のフライヤーが沢山張ってある。私はどこにあるのか分からなかったけれど仲田くん出演作ドリグレのフライヤーもあったらしい。

 

  • 本編

いきなり三人が踊るところからスタート!いきなり踊り出してびっくりしたけど、雑誌やなにかで高田くんがダンスに苦戦しているという話をしていたので、ダンスがあるんだろうなぁというぼんやりとした知識でいったらいきなり踊り出してびっくりした。(二回目)林くんは髪の毛を短めに切っており、真っ黒で、若くて(本編では年齢には触れられていないがおそらく20歳すぎ。お酒飲んでるシーンがあるので)弟キャラシュンくんの役作りなのかなーと。こんなに髪の毛が短くて若々しい林くんは久しぶりに見たような気がする。(失礼)あと余談だが、明らかにアイロンで髪の毛を巻かれていたけれど、時が経つにつれて癖がなくなっていって終わるころにはいつもの林くんに…。(笑)

シュンくんは劇中劇『薄日の虎』の主役ミラクルさんのアンダースタディ。演出助手の南郷さんがアンダーの三人も出番をとミラクルのバックダンサーで出演させようとしたが、演出家の柿崎さんの止められて…。というところで三人ははける。シュンくんは明るくて素直でいい子だけど天然で空気を読めない(恩田マネ談)のでダイキ(高田くん)とコータ(仲田くん)によく「シュンやめろ!」と止められてる。皆が苦い顔をしているのに、シュンくんだけがすっとぼけた顔でにこにこしているのがかわいい。いつも林くんはぜいにいるとまとめ役というか、正しいことをいう役割なので新鮮だったなぁ。演出家の宮川さんは林くんの人となりをいい意味でよく知らないで役を当ててくれたようで(写真を見て考えたとインタビューの中で)こういう配役になるのかなと。林くん自身も雑誌やインタビューの中でシュンくんとの共通点は一個もない(笑)と言っているくらいだし。

南郷さんと柿崎さんのシーンが終わり、アンダー三人で立ち飲み屋で飲んでいるシーンへ。シュンくんはざくろチューハイという珍しい可愛いお酒を飲んでいる!コータがもうアンダーはこれきりにしようと思う~とか言い出して3人で喧嘩をして、(コータと仲直りするときにふたりで手でハートを作るんだけど、コータは満足そうにしているのにシュンくんは?の表情でかわいい。後でコータはダイキともハートで仲直りをする(笑))店主に怒られごめんねダンスを踊る…。ほんとにアンスタこのためには入れると思ったくらいごめんねダンスかわいい!

その後、恩田マネージャーが出てきて怒られるわけだが、恩田マネとシュンくんのやりとりがほんとにもうかわいい…!感想可愛いしか言ってないけどほんとかわいい。シュンくん確信犯かなというくらいずっとふざけてる。その後目を瞑ったまま恩田マネの発声に合わせてダンス!ここもすごく好きで。はじめはちょっと迷いながらダンスをしてるんだけど、そのうち表情が明るくなってきてにこにこしながら(でも目は瞑ってる)踊る三人の気持ちが生き生きしだすのが見ていてしっかり伝わってくる。恩田マネの言うダンスの種類は知らないのもいっぱいあって勉強になりました。

その後、ダイキ・ミライ・ミラクル・シュンの四角関係について。シュンくんはピースフルな三角関係をぶち壊す役として後から出てくる。首から光る棒をつけてそれを見せるために基本は暗い舞台。恩田マネのお尻を触るのを拒否するシュンくんダイキくんがかわいい。でもそんなに嫌がらなくても(笑)。

ミライ・ダイキの銭湯のシーン。

翌日。コータ→ダイキ→シュンの順に下手から起きて稽古に行くまでを順番に。ひとりひとり結構なセリフ量と少し歌もあり。コータパジャマ、ダイキ甚平、ときてシュンくん何かなと思っているとまさかの恐竜の着ぐるみ(ピンク!)林くんがオチ担当だなんて信じられない…。でもかわいい。(結局)シュンくんは他の二人よりも少し短い(ような気がした)あさっての方向の全く的を射ていない解釈をして元気に仕事場へ。ぽじてぃぶぅ…。

ミラクルさんが来ていないのでシュンくんが代役での劇中劇のシーンより。役に入っているとシュンくんの甲高い声(多分林くんの役作りなんだろうけど。いつもの声より大分高い)も低くてかっこいい声に。共演者からはダメだしされるけどミライちゃんには褒めてもらえてうれしそうなシュンくん。その後5分間スピーチでダイキが夏の花火の話をする。シュン、コータは階段を上ってせりの上へ。足をぶらぶらさせながら見ていたのが可愛い。その後演出家の悪口を~の件ではコータに指をさされて焦ってコータを指さし返すシュンくん。この辺いつもふたりでふざけてる感出ててよかったなぁ。そのあと一人で喋ってるダイキくんのところに降りて行って剣(小道具)を渡そうとして違う!って言われて?ってなってるシュンくん、セリフのないところでも空気の読めない演技は続く…。その後、ミラクルさんが降板して急にシュンくんが主役に!私は何となく主役に選ばれるのは高田くんと勝手に思っていたので、林くんなの!?いいの!?と勝手に一人で吃驚した。3人で手を重ねてエイエイオーしてたり、共演者の方と握手をしてたりとすこし音のない演技があって7場へ。

 7場。演出の宮川さんが劇団でやっているオリジナルの手法らしい。軽快なテンポに合わせて皆がラップみたいにセリフをどんどん言っていくシーンが続く。シュンくんが主役に選ばれてから本番が来るまでのドタバタした忙しない様子を表現してるのかな。見ているこっちとしてはとっても心地がよくどんどん進んでいく。全体的にコミカルな作りで、シュンくんがアンダーのふたりとなんだか関係がぎくしゃくしていく部分も織り込まれているんだけど、それも軽いタッチで描かれていて重くない。中ではせりの上でシュンくんがひとりで長い棒(なぎなたかな?)を使ってひとりで練習をしているシーンがあるんだけど、その下でコータが「シュンは変わった」というのに対してダイキが「シュンは変わってない」と言ってふたりでお酒を飲んでて、皆が帰ってそうしてお酒を飲んでいる間に、シュンくんはそうしてひとり薄暗くなった稽古場でいつまでも稽古をしているのかなと。いつも天然でおかしなことばっかり言っているけれど、劇にかける情熱は人一倍熱いのかなと、そんなことを考えながら見ていた。後半シュンくんがミライちゃんをスタバ(笑)に誘うのを、ダイキが注意して最終リハーサルへ。

リハでシュンくんは最後の場面で主役らしさがないと柿崎さんから言われて悩む。アンダーのふたりが掃除をしているのに絡んむんだけどふたりともかなり冷たくあしらう。いつもダイキは優しいのにダイキまで冷たい…シュンくんかわいそう…。(感情移入が変な方向に)いつもの店で待ってるから!でシュンくんははける。ダイキ・コータ・ミライちゃんのシーンが少しあり。ミライちゃんはダイキと両想いなんだな、どんまいシュンくんと思う私。(笑)

飲み屋のシーン。ふたりとも最近冷たい!とシュンちゃんが思いのたけをふたりに伝えるシーン。ふたりはシュンくんのアンダーもするように言われて、シュンくんのセリフも覚えなきゃいけないから、最近付き合いが悪かったのだと分かってシュンくんは晴れ晴れとした優しい顔をしていた。自分が主役に選ばれてうれしい頑張らなきゃという気持ちはあるにしても、ふたりのこともそれと同じくらいに思ってるんだなぁと、だからこれだけ苦しくなるんだなぁ、シュンくんほんといい子。(涙)この時、劇中劇のシュンくんの長セリフをコータダイキふたりで言うところがあるんだけど、そこが後半に利いて良かったなぁ。分かってて観るとまたじんとした。

本番へ。シュンくんは全身銀色の兵士みたいな衣装に青色の帽子?みたいなのを被っててなんかスライムみたい!と思ってしまってごめんね。最終シーンの前にダイキに抱きついて「怖いできないよ!」と震えるシュンくん。元気づけるためにミライちゃんがシュンくんに気があるらしいという作り話をして、現金なまでに元気になるシュンくん。ここの不安でどうしようもない~俺頑張るよ!までの感情の起伏の激しさを、林くんよく演じていたと思う。上手だった。(もっと語彙ください)その後、劇中劇で奥からライトが光っている中、シュンくんが颯爽と出てきて、飲み屋のシーンでふたりが言っていた長台詞を言う。その時林くんのセリフ以外の音は聞こえず、贅沢な空間だった。多分私は息を止めてみていた。

劇が終わり、ミライちゃんを食事に誘うシュンくん。デートしよ!って言っているのにちょっとお茶飲むくらいでもいいとかシュンくんどんだけピュアボーイなの!?好きしかない。東銀座のおいしいワッフルのお店に私も行くわ。ミライちゃんは微妙な顔をしているけどシュンくんは空気読めないので全然気づかないし、いいよって言われてめっちゃ喜ぶ。(笑)ダイキとミライちゃんが良い感じだったのに割って入った形になったシュンくんがこれだけ無邪気ならもうだれにも止めることはできないわな…。

公演が終わってミラクルさんのお見舞いに行き、そこで仮病で降板したということを知って怒る柿崎さん~元嫁の恩田マネとよりを戻すまで。兎に角お二人とも歌が上手くて(すみません他に褒める言葉を知らなくて)ミュージカル俳優とは…ってなった。アンダーの三人は上手側の客席から登場して通路を通って舞台へ、階段を上って奥にはける。階段で四つ葉のクローバーを探すシュンくん…。コータ「シュンが四つ葉のクローバーを探し始めました!(敬礼)」ダイキ「もうーシュン置いてくぞー!」シュン「あ、あった!ねぇ、ちょっと待ってよー!」のやりとりがなんだかやたら胸を打った。ひとつ劇が終わったことでいつもの三人に戻ったね!よかったね!その後、ダイキが2分間スピーチで言っていた花火を見れる秘密の丘に。好きな人と行きたいって言っていたのに、三人でここにきてるってことはあの後ミライちゃんとはどうにもならなくて、シュンくんもミライちゃんとなんともならなかったのかな。(笑)シュンくんどんまい。わーわー騒いで花火を楽しむシュンくんもかわいい…。はしゃいでたら崖から落ちるぞーのダイキくんが完全に母。

その後何年か経って、飲み屋に戻ってきた三人。あれ覚えてる?もちろん!やっちゃう?の流れで最初にやっていたダンスを。最後は歌付きで林くんの美声も聞けた…。最初と最後をダンスで締めるのは演出家の宮川さんがジャニーズをよく分かっていると言っても過言ではない。(偉そう)

最後にカーテンコールがあって終了。当然なんだけど林くんが一番真ん中にいて、三法礼している姿を見た時、最後の最後で一番胸つまされて少し泣けた。シュンくんは明るくて元気なキャラクターだったしお芝居もコミカルな作りが多かったから今回は泣かないで済むかなと思ったけど、最後に三法礼をしているのを見て、やっぱりどうしても胸いっぱいになった。今までずっと先輩の背中を見ていた、見てばかりだった林くんが、今一番前に立っている!林くんの前に誰も立っていない!ってことが私にはすごく大きかったなぁ。一回目のカーテンコールではけるときに今井さんがやったダンスを三人でマネしてはけるというのも徐々にお馴染みに。初日は三回出てきてくれて、三回目に林くんが巻きの合図を出してた。早く帰れってことか?(笑)何回も要求してごめんね。千秋楽は挨拶もあり。林くんは相変わらず真面目なことを言っていたなぁ…。

 

全15公演(追加公演3)という短いスケジュールでほんとうにもっともっと見たいが詰め込まれていた公演だった。兎に角シュンちゃんがかわいくてかわいくて!林くんに一生分の可愛いを見せられているみたいだった!演劇っていつもの林くんじゃなくて違う誰かの一生の一部だから、林くんの中にない引き出しを開けることになって、それはすごくファンにとっては贅沢なことなのだなぁと改めて感じた。林くんにしても引き出しが増えることは今後につながると思うし。師匠の滝沢くんも見に来てくれて、林くんも満足そうで本当によかった。ちなみに劇が始まるまで劇場にかかっていたMister.Hという曲には演出家である宮川さんのこの舞台は林くんがこけなければ大丈夫!という意図が込められていたらしい。感動…。